を観はじめたのは1999年だったと思う。最初はご多分に漏れずセリエA(Serie A)だったのだが、それは地方の人に巨人ファンが多いのと一緒で、それしか放送していないからという理由だ。プレミア(Premier League)にハマッたのは、忘れもしない 2000年11月4日。リーズ(Leeds United、(現 Championship) がホームのエランド・ロード(Elland Road)にリヴァプール(Liverpool)を迎えた試合だった。リーズの ヴィドゥカ(Mark Viduka、現 Middlesbrough、そして豪州代表 ^^;) が4点を叩き出して リヴァプールを粉砕した一戦。ちなみにメンバーすごいぞ。ロビンソン(Robinson、現 Spurs、England代表)、ウッドゲイト(Woodgate、(前 Newcastle United、現 Real Madrid、元?England代表)、アラン・スミス(Smith、現 Manchester U、England代表)、キューウェル(Kewell、(現 Liverpool、Australia代表)、ダクール(Dacourt、現 Roma、現?元?France代表)、あ、あとボウヤー(Bowyer、(現 Newcastle United、元England代表) も入れときますか(笑)。
http://www.mightyleeds.co.uk/matches/20001104.htm
本題に戻って、それ以来、プレミアにはまってしまった。
プレミアのいいところを形容すると、よく言われるスピーディ、アグレッシブ、それに加えてストイック、雰囲気。
スピーディ : いくつかの要素が重なって実現されている。テクニックに陶酔しない(ドリブルでコネコネしたがる選手が少ない。)、単純な戦術(キック・アンド・ラッシュにルーツが?)、攻守の切り替えの早さ。
アグレッシブ : 果敢なタックル、恐れずに頭から飛び込む、そして多少の接触ならファウルに取らないレフェリング。
ストイック : 倒れてもわざとらしくゴロゴロやってピッチの感触を楽しまず、すっくと立ち上がってプレーに戻る。
雰囲気 : ピッチから本当に近いところで観客が穏やかに観ている。イタリアやアルゼンチンを見てると、とてもスタジアムにはいけそうもないと思うし、ものものしいフェンスや強化ガラス(プラスチック?)が張り巡らされていて、ここはなにをする場所なんだろうと思ってしまう。過去の荒れたイングランドのスタジアムというのをまったく知らないのだが、まったく知らないぐらいに刷新してしまえたというのはすばらしいことだと思う。
前の3つは、観客が望むこと、でもある。だいたいにおいてあの国は、何かあっても何事もなかったように平静な顔で居る、というのが好きな国だ。雨が降っても走らない。爆弾が落ちても午後のお茶の心配をする。友達がゾンビになってもいっしょにゲームをする。事態をクールに、ユーモアに包んでやり過ごすのが好きな国だ。そもそもそういうところがフットボール以前に大好きなので、そういう人たちが好きなフットボールを気に入らないわけがない。
好きなチーム (1) ニューカッスル、(2) アーセナル(Arsenal)、(3) ウェスト・ハム(West Ham)。
まずはアーセナル。これは監督に尽きる。アルセーヌ・ヴェンゲル(Arsene Wenger)は名古屋に *唯一の* タイトルを獲得してくれた人だし、あのスタイルは魅力的だ。魅惑的と言ってもいい。流れるようなパス回し、アンリ(Henry)やベルカンプ(Bergkamp)のすばらしいテクニック。観はじめたころはまだアダムス(Adams)、キーオン(Keown)、パーラー(Parlour)といったイングランド的なガチな連中がレギュラーだったころで、いろんな要素が入っていてとても楽しかった。もちろんいまの傭兵部隊も大好きだが。
ニューカッスルを好きになったのは、やはり得点失点の出入りの多いチームだから。ロブソン翁(Sir Bobby Robson)のアタッキング・フットボールが楽しくて楽しくてしょうがなかった。言ってみればノーガードでボコボコ殴り合う試合みたいなものだ。守備をほったらかして、2人ぐらい残してあとは全員で相手の6ヤードボックスに殺到して、こぼれたら拾ってシュート、こぼれたら拾ってシュート、みたいなのが繰り返される。楽しくないはずがない。よくイタリアの戦術が守備が云々言われるが、あんなもん、3分12ラウンドのうちクリンチ状態が35分続いて、ジャブひとつ当てたほうが判定勝ちみたいなもんだろ。どこが面白れーんだよそれの。戦術なんて守備なんてどうでもいいんだよ、ボッコボコ殴り合えってーの。
海外のチームを応援するとき、所詮我々はよそ者で、生まれ育った土地と切り離すことができない地元民とは立場が違う。"Once blue, always blue" ではないのだ。それはFC東京であったり名古屋グランパスであったり中日ドラゴンズであったりするからいいのだ。
では何でサポートするチームを決めるか。チームカラーや戦い方の好みだ。
チームカラーは、チームの地域(=地元サポーターの気質)や規模など、固定的な理由によることが多い。戦い方は監督の好みによるところが大きい(監督の人選はチームカラーとも関連するが)。「退屈な退屈なアーセナル(Boring, boring, Arsenal)」と言われたチームが華麗なパスサッカーに変身したのは監督の交代が理由だ。イケイケドンドンなチームが、攻撃の焦点の定まらない守備もおぼつかない(もともと不得手なんだって)消極的な暗いチームになったのは監督の交代が理由だ。スーネス(死ね/笑)に変わったときにサポーターをやめようかとも思ったが、ニューカッスルはああいう攻撃的なのを好む土地柄らしいので、それならこのまま応援しても基本線としては好みに合っているだろうと思って、そのまま応援していた。そしたら案の定、結果は出なくて監督交代と相成り、そうだろうそうだろうとうなずくことしきり。
というわけでまとまりのない話はおしまい。バーミンガム(Birmingham)残念でした。ロブソンはロブソンでもウェスト・ブロム(West Bromwich Albion)の監督はざまーみろ。